タイルの補修について
2021年1月15日
こんにちは!
今回は、西宮市にあります賃貸マンションのタイル補修についてお伝えしていきます。
タイル補修方法は代表として、ボンド注入と張替えの2つが挙げられます。
まずは、ボンド(*エポキシ樹脂)の注入で、タイルの浮きを止める方法です。
(*エポキシ樹脂…ボンドの一種。コンクリートや鉄鋼版の構造用接着剤として高い能力を発揮するプラスチック素材。)
ボンドの注入でタイルの浮きを止めるためには、主に鉄筋コンクリート(RC)の建物である事が条件となります。
鉄骨造(ALC)建物は、ボンドの注入では浮きを止める事は出来ません。
理由は、ALCボードの表面には無数の気泡が空いており、その気泡の中に注入したボンドが吸い込まれるためです。
その結果、タイルとALCボードがうまく接着しません。
逆に、コンクリートの場合には、表面が固く気泡等もないため、コンクリートとタイルの隙間にうまくボンドが固定され、しっかりと接着されるのです。
一般的にボンドというと、水に弱い・長持ちしない等のイメージがありますが、エポキシ樹脂は、タイルの四隅が少しでも接着していれば、「もうタイルが落ちるという事はない」くらい強靭なのです。
では、その工程を写真でご紹介します。
①施工前の写真です。打診調査を行い、浮いている箇所を青のテープで囲っています。。
②タイルが3枚隣り合わせになっている部分の目地に、ボンドを注入するための穴を開けていきます。
③目地の穴を開けた部分に、ノズルからガスを吹きかけて、中に詰まっている埃を押し出します。
④穴の中にエポキシ樹脂のボンドを注入していきます。緑の印部分が、ボンドを注入した場所になります。
⑤ボンドを注入した部分に、補強用のピンを刺しこんでいます。(*アンカーピンニング工法)
*アンカーピンニング工法…浮きが発生している箇所にエポキシ樹脂などの接着剤を満遍なく充填し、補強用のステンレスピンを埋め込んで浮き部全体をアンカーピンと接着剤で固定させる工法。接着剤とアンカーピン、二重の補強によってタイルの剥落を防ぎます。
⑥最後に、ボンドを注入した穴を既存の目地の色に合わせた目地セメントで埋めてあげます。
⑦完了しました‼
次に、タイルの張替えをご紹介します。
タイルの表面が地震等の揺れで大きく割れると、割れから水が浸入するおそれや、見栄えにも影響があるため、張替えが必要となります。
①張替え前です。斜めにヒビが入っているのが分かります。
②サンダーで張替える部分の目地を切っていきます。タイルとタイルの縁を切っておかないと、タイルを取り除く際に隣のタイルまで割ったり、傷つける原因となります。
③張替えるタイルを取り除きます。新しいタイルを張った時に面が合うように、コンクリートの凸凹を綺麗に削ります。
④タイルを張る前に、表面についている埃を落とします。この作業が不十分だと、コンクリートボンドがうまく付きません。一番大切な工程です。
⑤タイルを張り、高さや列を綺麗に整えていきます。
⑥タイルの目地を埋めていきます。表面にもコンクリートが付いているので、綺麗に拭取ります。
⑦完了しました‼
近年、タイルが落下し通行されている方などに当たり、ケガをされてしまう事例は数多く発生しております。
自然災害以外でのタイル落下による傷害が発生した場合には、その責任を追及される事にもつながります。定期的に、改修工事を行う事が重要です。
15年以上改修工事を行っていない場合には、是非私どもにご相談ください。
最後までご覧いただきありがとうございました‼
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