防水のトップコートの種類・塗り替えのタイミングは?
2022年2月17日
防水工事の仕上げで施工するトップコートは、防水層を保護する以外にも、熱が建物に侵入するのを防いだり、美観を維持したりする効果があります。
この記事では、防水工事に欠かせないトップコートの種類と、その塗り替え時期について解説します。
また気をつけるべきトップコートの劣化症状や、防水工事における業者の選びのポイントについてもまとめているので参考にしてみてください。
<目次>
防水工事に欠かせない!トップコートとは
トップコートとは、防水工事の仕上げで施工する塗料のことで、防水層の劣化を抑える役割を担っています。
ここでいう防水層には、塗膜やシートなどがあり、屋根やベランダなどに施すことによって、漏水を防いでいます。
もし、防水層にトップコートを施工しないでいると、紫外線や雨などのダメージを直接受けてしまい、防水層の劣化を早めてしまう可能性があります。
たとえば、塗膜によって防水層をつくるウレタン防水の場合、トップコートを施工しなければ、半年ほどで劣化してしまうのです。
防水以外にも!トップコートの効果って?
トップコートには、防水層を守る以外にも、さまざまな効果があります。
その一つに、トップコートには太陽光の熱を反射して熱を通りにくくする「遮熱効果」があり、建物を熱から守る役割を果たしています。
その他の効果には、トップコートの施工によって、防水工事における表面の粘着やザラつきをカバーし、清掃などのお手入れがしやすくなることも挙げられます。
またトップコートには、好みの色が選べる魅力もあります。日差しを集めやすい黒や、汚れが目立ちやすい白は避けられる傾向にありますが、色選びによって見栄えをよくする効果も期待できます。
防水工事でよく施工されるトップコートは3種類!
トップコートは、どんなものでも使用していいわけではなく、防水工事の種類に合わせて施工する必要があります。たとえばウレタン防水工事には、ウレタン系トップコートといった組み合わせが決まっているため、適材適所で行わないといけません。
防水工事でよく施工されるトップコートと、防水工事の組み合わせについて見ていきましょう。
ウレタン系トップコート
ウレタン系トップコートとは、その名の通り、ウレタン防水工事の仕上げで使用する塗料です。
ウレタン防水工事は、ウレタン樹脂という防水液を塗布し、乾燥させて防水層を作る工事で、複雑な形状の場所にも施工できますが、紫外線に弱い面があるため、トップコートが欠かせません。
ウレタン防水に使用される、ウレタン系のトップコートには「アクリルウレタン系」があります。アクリルウレタン系のトップコートは伸縮性に優れているため、塗り替えなどのメンテナンスに適しています。
なお、耐用年数は5年ほどで、バルコニーで使用されることが多くなります。
ポリエステル系トップコート
ポリエステル系トップコートは、FRP防水工事の仕上げで使用します。FRPとは、繊維強化プラスチックの略で、ガラス繊維を混ぜたプラスチック樹脂のことを指しており、非常に硬くて丈夫で耐荷重性に優れているという特徴があります。
しかしプラスチックであるがゆえに、紫外線に弱く、表層の塗膜がなくなると中で空気がたまり、浮いてくる場合があります。
FRP防水工事で使用する、ポリエステル系のトップコートは、プラスチックのような質感のポリエステル樹脂を使用した仕上げ剤です。塗膜が硬くなる特性があるため、頻繁に歩行のある場所でも適していて、主に戸建ての新築住宅で多く採用されています。
一方で、重ね塗りをするとひび割れが起きやすくなるため、メンテナンスには適していません。そんなポリエステル系のトップコートの耐年数は5年程で、屋上やバルコニーに施されています。
フッ素系トップコート
フッ素系トップコートは、汚れをはじき紫外線にも強いため、アクリルウレタン系などよりも性能面に優れているのが大きな特徴で、耐用年数も長くなります。
気になる点としてはコストが高いため需要は限定的です。
耐用年数は10年程あるため、メンテナンスの間隔をあけたい場合におすすめです。
防水工事の種類については、こちらの記事「防水工事の種類は?その特徴・耐用年数・工法を徹底解説!」で詳しく解説しています。
トップコートの塗り替え時期は?
トップコートの塗り替えは、美観を損ねている場合や、一部劣化が生じている場合にすることがありますが、単独で行うのではなく、防水工事のメンテナンスに合わせて行うことがほとんどです。
なお、防水工事は、「漏水が発生する前」に行うことが重要で、10年から15年前後で行うことが多くなります。
次に、トップコートの劣化症状にはどんなものがあるのか、確認しておきましょう。
トップコートの劣化症状には何がある?
トップコートの劣化を含め、すぐに補修や防水工事をしないといけないのは、漏水が生じている場合です。その他に、破損や破れ、膨れなどが見られる場合も、すぐに補修工事や防水工事を検討する必要があります。
トップコートや防水層の劣化は突然に起きるのではなく、雨や紫外線などのダメージを受け徐々に進んでいきます。とくに防水工事をしてから10年以上経過している場合は、一度調査をしておくと安心です。
気になる劣化症状を見つけたら早めに業者に相談しましょう。
防水工事での業者選びのポイント
トップコートの施工を含め、防水工事を失敗なく進めるためには業者選びがポイントになります。
防水工事では、トップコートの塗り替えだけでよいのか、防水層の工事が必要になるのか判断する必要があります。
またよく行われるウレタン防水工事では、ウレタン樹脂を塗布する際に、均一に仕上げる技術が必要になるため、施工技術に長けた業者を選ぶことが大切になるでしょう。
業者選びにおいては防水工事の実績が多いだけではなく、防水工事に関しての資格者がきちんと在籍しているかも確認しておくと安心です。
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