コラム

2回目の大規模修繕は1回目よりも費用がかかる?マンションにおける大規模修繕の周期目安や費用の相場・注意しておきたいポイント

2024年12月13日

2回目の大規模修繕は1回目よりも費用がかかる?マンションにおける大規模修繕の周期目安や費用の相場・注意しておきたいポイント

マンションを長く維持するために欠かせない大規模修繕。この大規模修繕は、マンションの建て替えまでに1度実施すれば良いというものではなく、12年周期を目安として2回目3回目…と定期的に行う必要があります。

一般的に回数を重ねるたびに修繕箇所が増えるため、1回目よりも2回目の方が費用がかかると言われていますが、一体費用の相場はいくらぐらいなのでしょうか?

そこで今回は、マンションにおける2回目の大規模修繕のタイミングや費用目安、そして工事内容について解説していきます。また、2回目の大規模修繕で注意しておきたいポイントもまとめていますので、これから大規模修繕を控えているマンションオーナー様は、ぜひ参考にご覧ください。

マンションの大規模修繕、2回目はいつ実施すべき?


マンションを長く安全に維持するために欠かせない大規模修繕ですが、一般的に周期は12年ごとが目安だとされています。

国土交通省の「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」を見てみると、12年から15年に1度の頻度で実施しているマンションが多く、大規模修繕1回目が築15年以下、2回目が築26~30年、3回目が築41年以上で実施している割合が最も高いということが分かります。

大規模修繕の回数築年数
1回目築15年以下
2回目築26~30年
3回目築41年以上

ただし、こちらはあくまでも統計上の数値です。例えば、マンションに使われる塗料の寿命はおよそ8年、長持ちして12年だと言われています。ですので、マンションの設備の劣化や不具合とあわせて、建物に使用されている資材や塗料の劣化具合を把握した上で、個別に適切な周期を判断する必要があります。

関連記事:「12年・15年・18年?マンションにおける大規模修繕工事の周期はどれぐらい?

マンションの大規模修繕2回目の費用目安は?

マンションの大規模修繕2回目の費用目安は?

マンションの大規模修繕は、建物自体の規模や設備内容、資材や塗料の劣化具合によって異なりますが、1回目の時と比較すると修繕箇所が増えることが多いため、2回目以降はコストも増加する傾向があります。

国土交通省の「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」では、1回目の大規模修繕の工事費用(※共通仮設費を含まない)で一番多いのは4,000~6,000万円ですが、2回目になると6,000~8,000万円の割合が多くなっており、総費用が増加傾向にあることが分かります。

また、2回目の大規模修繕の目安として、1戸あたりの費用を見た場合、一番多いのが75~125万円。床面積で見ると、1平方メートルあたり1~1.5万円が相場となっています。

2回目の修繕工事費用一番割合の多い費用帯
工事費用6,000~8,000万円
1戸あたりの費用75~125万円
1平方メートルあたり1~1.5万円
※共通仮設費を含まない
※国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」をもとに作成

なお、1平方メートルあたりの費用については、工事回数によって大きく変動することはないため、大規模修繕を行う際は、どの程度の費用が必要になるか、あらかじめ洗い出しておくと良いでしょう。

関連記事:「マンションの3回目の大規模修繕の費用目安は?工事費用が不足する場合の対策や3回目だからこその課題・注意点とは

関連記事:「大規模修繕の費用はいくら?工事費用の相場や足りない場合の対処法について解説

マンションの大規模修繕2回目で実施する工事内容は?

マンションの大規模修繕では、主に下記のような箇所の劣化や不具合を調査して修繕工事を行うのが一般的です。

マンションにおける大規模修繕の主な工事範囲

外壁下地補修、タイルの張り替え、塗装…など
屋上防水工事
廊下・階段・バルコニーなど床防水の補修・修繕、壁面塗装…など
鉄部錆取り、塗装、取替え…など
給排水管補修・取替え
設備関連電気・消防設備などの補修・設備取替え…など
外構道路の舗装、フェンスの補修…など

大規模修繕は12年を目安に定期的に行いますが、2回目ともなると劣化が進んでいることも多々あります。

そのため、1回目の工事の際には補修程度で済んでいた箇所や、「それほど劣化が進んでいない」と修繕を先送りにしていた箇所も、修繕工事や設備の取替え・交換・新設が必要となるなど、工事の規模が大きくなる傾向があります。

マンションの大規模修繕2回目で注意しておきたいポイント

マンションの大規模修繕2回目で注意しておきたいポイント

1回目よりも工事範囲が増える傾向のある2回目の大規模修繕。この大規模修繕を円滑に進めるためには、どのようなポイントに注意しておけば良いのでしょうか?

ここからは、以下の5つのポイントに絞って解説していきます。

  • 設備のグレードアップを図る
  • 居住者のニーズを考慮する
  • 優先順位の見極める
  • 修繕積立金が不足しないように計画する
  • 日々のメンテナンスを怠らない

設備のグレードアップを図る

マンションにおける2回目の大規模修繕では、劣化や不具合の修繕だけでなく、マンション性能の向上を目指すことも大切です。

大規模修繕2回目ともなると、築年数は20年以上経過しています。竣工当時は最新の設備だったとしても、年月が経過するほど設備機能は古くなるものです。そのため、設備を最新のものにしてグレードアップを図るなどで手を入れなければ、マンション自体の資産価値の低下を招くだけでなく、賃貸の場合は空室率の増加による収入減にもつながりかねません。

また、1回目の大規模修繕の際には予算的に導入が難しかった設備でも、2回目では比較的導入しやすい価格になっている可能性もあるため、予算に合わせて設備のグレードアップを検討してみましょう。

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居住者のニーズを考慮する

マンションにおける2回目の大規模修繕では、居住者のニーズを汲み取って、設備や共用部分に反映させることも大切です。

築20年以上ともなると、入居当時は若かった居住者も全体的に年齢層が上がり、マンションの設備に対するニーズにも変化が起こっている可能性があります。例えば、子供のいる家庭が増えた場合は、子供の転落・事故を防ぐための柵やネットの設置、高齢者が増えた場合は手すりを付けたり共用部分のバリアフリー化がニーズとして挙げられることもあります。

ですので、2回目の大規模修繕の際には、事前にアンケートを取るなどで居住者のニーズを汲み取り、予算に合わせて検討するようにしましょう。

優先順位を見極める

マンションの2回目の大規模修繕では、どの工事を修繕計画に入れるべきか、工事の必要性と優先順位を見極めることも重要です。

大規模修繕は、1回目よりも2回目の方が工事箇所が増える傾向にあるため、全ての工事を行おうとすれば修繕費用が不足してしまう可能性もあります。そのような事態に陥らないように、事前の建物調査診断の際に専門の業者やコンサルタントと相談しながら優先順位を決めて修繕工事を行いましょう。

ただし、早急に修繕が必要な箇所まで先送りにしてしまうのはNGです。

安易に工事を先送りにしてしまうと、3回目の大規模修繕の費用が増加する可能性があるほか、工事箇所によっては建物自体の劣化を招く危険性もあるため、工事の優先順位をしっかり見極めて慎重に計画しましょう。

修繕積立金が不足しないように計画する

マンションにおける2回目の大規模修繕で注意しておきたいのは、修繕積立金です。

修繕積立金とは、マンションの区分所有者が共用部分の修繕工事やメンテナンスに備えて毎月積み立てているお金のこと。大規模修繕は、この修繕積立金を使って実施しますが、大規模修繕の回数を追うごとに工事箇所とそれにかかる費用が増えていく傾向があるため、いざ大規模修繕となった際に、修繕積立金が不足してしまうケースも少なくありません。

修繕積立金が不足してしまわないようにするには、1回目の大規模修繕が終わった段階で改めて長期修繕計画を見直すほか、定期的にマンションの劣化状況や人件費や資材費などの物価などを確認しながら2回目の大規模修繕工事に向けて費用が不足しないように調整・対策していくことが大切です。

こちらの「大規模修繕の費用はいくら?工事費用の相場や足りない場合の対処法について解説」でもご紹介していますが、もし修繕積立金が不足しそうな場合は、

  • 居住者から一時金を徴収する
  • 修繕積立金を値上げする
  • 自治体などの助成金・補助金を活用する
  • 金融機関から借り入れる

…などの方法で費用を補填することも検討しましょう。

日々のメンテナンスを怠らない

大規模修繕では、外壁や屋上などの防水・塗装工事、設備の補修・取替えなど、広い範囲で修繕を行いますが、日常生活に影響するような不具合は、この大規模修繕の時期を待たずに工事を実施することも検討しましょう。

メンテナンスは大規模修繕のタイミングにまとめて対応するのではなく、定期的に実施しておくことで、深刻な劣化につながるような不具合を事前に防ぐこともできます。また、そうすることで次回の大規模修繕工事にかかる費用を抑えることもできるため、長期的な視野で計画しておくことが大切です。

マンションの大規模修繕なら白鳳にご相談を!

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今回は、マンションにおける2回目の大規模修繕の費用目安や工事内容について解説してきました。

マンションは建て替えまでに数十年という期間があります。その間、複数回にわたって修繕が必要になるため、長期的なスパンで考えてくれる優良な業者に依頼することが、マンションを長く安全に維持することにつながります。

私たち白鳳は、大規模修繕・外壁塗装を強みとする建物メンテナンスのプロです。不動産の価値を向上させるために、適切なメンテナンスや修繕工事などのアドバイスをさせていただくなど、これまでの実績をもとにお客様のご希望に寄り添った大規模修繕工事を実現します。

ご相談は無料となっておりますので、大規模修繕でお悩みのマンションオーナー様はぜひ一度お問い合わせください。

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