賃貸オーナーなら知っておきたい!よくあるトラブルとその対処法
2023年6月27日
これからアパートなどの賃貸経営をする方は、「賃貸トラブルが発生したらどうしよう」と不安な方も多いのではないでしょうか。
特に、家賃滞納や入居者による迷惑行為などを長く放置してしまうと、深刻な問題に発展する恐れがあるため、賃貸トラブルへの対処法について事前に知っておくことが重要です。
そこで本記事では、オーナーなら知っておくべき、よくある賃貸トラブルとその対処法についてまとめました。
<目次>
オーナーなら知っておくべき賃貸経営でよくあるトラブルとその対処法
ここでは、賃貸経営でよくあるトラブルの一例をご紹介します。
家賃滞納のトラブル
家賃の滞納は、賃貸経営においてよくあるトラブルと言えます。
滞納の多くは、以下のような理由により支払いが一時的に遅れてしまうケース。
「忘れていた」
「たまたまお金がなかった」
「急な病気や怪我で対応できなかった」
このような理由により支払いが遅れてしまった場合は、連絡をすればすぐに支払いを行なってくれる場合がほとんどでしょう。
問題なのは、全く支払う気がない入居者への対応です。
例えば、連絡をしているのに無視をしたり直接部屋を訪ねても居留守を使ったりする悪質なケースの場合には、法的手続きを行う必要があります。
対処法
家賃滞納のトラブルがあった際は、段階を踏んで対応をすることが大切です。
また家賃滞納は、放置する期間が長いほど回収することが難しくなるため、滞納があったら迅速に対処するようにしましょう。
家賃滞納の督促の流れは、大きく分けて以下4つのステップ。
最後のステップへ進むほど、深刻度は増します。
1.書面や口頭での連絡
2.入居者・連帯保証人に督促状の送付
3.契約解除の予告通知(催告書)を内容証明で送付
4.法的措置を検討する
また、「3ヶ月以上の家賃滞納がある」「電話や内容証明などによる度重なる連絡にも一向に応じない」という場合は、「全く支払う意思がなく、信頼関係が崩れている」とみなされ、その際は、債務不履行を理由に賃貸借契約を解除することができ、場合によっては、強制退去の手続きを行うこともあります。
もし強制執行を求める場合は、裁判所に「建物明渡請求訴訟」を提訴して「勝訴判決」を取得する必要があり、その判決に基づいて強制執行手続きを申し立てます。
入居者による迷惑行為
賃貸オーナーを悩ませる迷惑行為は、以下のようにさまざまなものがあります。
・ペット不可物件なのに飼育する
・禁煙スペースでの喫煙
・ゴミの不始末:分別しない
・騒音問題:夜中に騒ぐ…など
トラブルを放置してしまうと、近隣住民からのクレームが発生しやすく、最悪の場合は訴訟問題となるため、賃貸オーナーとしては迅速な対応が求められます。
対処法
何かしらの迷惑行為があった場合、まずは入居者に対して、配慮や周知を行うことが重要です。
例えば、禁煙スペースでの喫煙が発覚した場合、「ここは禁煙スペースであること」と「迷惑している人がいる」ということを知らせる張り紙を掲示板などに貼り、喫煙している入居者に対して間接的に伝えることから始めます。
もし、改まらないのであれば、喫煙している個人を特定して賃貸オーナー自らが積極的に関与するなどをして、問題解決に務めることが必要です。
また、入居者が悪質な迷惑行為を行った場合、それが「賃貸借契約違反」になるのかどうかが重要なポイントになります。
入居者が迷惑行為を止めずに、それが賃貸借契約のルール違反をしている場合は、「賃貸借契約書」に則って契約解除ができる可能性もあります。
退去の際に起こる費用トラブル
入居者が部屋を退去する際に、現状回復の範囲や費用負担についてもトラブルが発生しやすいです。
例えば、壁紙が黄ばんでいる・破れているなどといった、壁紙の貼り替え費用は、現状回復費用として入居者に請求できるのか、あるいは経年劣化による通常消耗としてオーナーが費用を負担するのか、というように、部屋の劣化はトラブルになりやすいです。
対処法
賃貸契約終了による退去の際は、可能な限りオーナーと入居者の双方が立ち会うようにして、必ず書面を残すことが重要なポイント。
そして、退去時の現状回復に関する費用負担には、国土交通省が定めている「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が基準となっており、誰が責任をとるのかをガイドラインと契約書を参考に、しっかりと確認をしましょう。
また、部屋の隅々まで確認しやすくするため、必ず家具や荷物がない状態で部屋のチェックを行い、ベランダの状況も忘れず確認しましょう。
入居者によっては話術が長けていて、オーナーに対して大幅な費用負担を負わせようとする方もいるため、場合によっては専門家に同席させるなどの対応をとると安心です。
自然災害によるトラブル
洪水、地震、台風など自然災害は誰も予測できません。
また、もし災害によって賃貸物件が損害を受けた場合、誰がその費用を負担するのかどうかで、トラブルが発生するケースが考えられます。
一般的に、借りた物件に破損があった場合、入居者には原状回復義務がありますので、入居者が修繕しなければなりません。
しかし、自然災害によって建物が損害を受けた場合、入居者に過失が無いときの修繕費用は、基本的に賃貸オーナーが負担をする必要があります。
例えば、台風で窓が割れて室内に大量の風雨が吹き込んだ場合、割れた窓や浸水で傷んだ壁や床の修繕は、基本的に賃貸オーナーに修繕の義務が発生します。
しかし、その雨が原因で損壊した家具や家電などの家財の修繕義務はなく、それらの修繕は入居者の負担となるケースが多いでしょう。
対処法
予測不可能な自然災害に対する基本的な対策は、「火災保険への加入」です。
火災保険は火災はもちろん、震災や水災などのさまざまな災害への保証があり、賃貸経営をしていく上で予測できない、ほとんどの自然災害に対応することができます。
ただ、保険の内容は、契約する保険会社によって異なるため、事前によく確認した上で加入をしましょう。
雨漏りや漏水に関するトラブル
物件や設備に関するトラブルの中に「雨漏りや漏水」があります。
実際に、物件に漏水が発生したことにより、入居者が「家賃の支払いを拒否」して賃貸オーナーが困ってしまう…といった事例があるため、早目の修繕や漏水調査を行うことをおすすめします。
またほかにも、屋上・ベランダ・風呂場などの排水口が劣化して錆が生じていたり、壁や床の素材が劣化してひび割れを起こしていたりすると、その部分から水が漏れて下の階に影響が出てしまうこともあります。
これらのトラブルは、物件への信頼度が大きく下がってしまう要因にもなります。
そのため、家賃交渉や退去をされるリスクがあるほか、建物の耐久性が低下し資産価値を大きく減少させることにもつながるため、早急な対応が求められます。
対処法
自身が所有する物件で発生した雨漏りや漏水は、基本的にはオーナーに修繕の責任があります。
雨漏りなどのトラブルが発生したら、まず現場の確認が最優先です。場所や状況を確認して必ず写真を撮影し、保険を適用できるかどうか、復旧工事の見積もりにいくらかかるのかを知るために、専門的な知識を持つ業者に相談をすることをおすすめします。
また、トラブルが起こってからだけでなく、定期的な点検や修繕工事など、事前に対策しておくことも大切です。
建物の定期的な点検や修繕工事は、自然災害などのトラブルから建物を保護するために行いますが、建物の劣化を最小限に防ぎ、美観を維持するためにも必要な工事です。
関連記事:防水工事の種類は?その特徴・耐用年数・工法を徹底解説!
賃貸トラブルを防ぐためにオーナーができる事前対策は?
ここでは、賃貸トラブルを避けるためにオーナーが事前にできる対策についてご紹介します。
入居審査を念入りに行う
賃貸オーナーにとって、入居希望の申し込みが入るのは嬉しいことですが、誰にでも部屋を貸す訳にはいきません。
トラブルを避けるためにも、以下の項目を事前にチェックすることが大切です。
・家賃を払える収入があるのか
・安定した仕事についているのか
・マナー違反や騒音など、トラブルを起こすような人物ではないか
…など、入居希望者に対して、細かく審査を行う必要があります。
家賃滞納やトラブルがない上に、部屋も綺麗に使ってくれる、このような入居者を選ぶことは、安定した賃貸経営にとって非常に重要なポイントです。
火災保険加入の確認を毎年行う
一般的に、入居者による火災保険の加入は、賃貸借契約の条件になっているケースがほとんど。しかし、入居期間が長く何度も賃貸契約の更新をしている方の中には、火災保険の更新を忘れたり拒否したりする方もいらっしゃいます。
なお、入居者が加入する一般的な火災保険は、火災によって破損した家具や家電を保証するだけでなく、入居者の過失によって引き起こされた部屋の損害などにも適用されるため、賃貸オーナーとしては加入してほしい保険と言えるでしょう。
そのため、入居者が火災保険に加入しているかどうかを毎年必ず確認することが大切です。
またもし、未加入の入居者がいる場合は、「火災保険は入居者を災害や損害などから守るもの」などと、きちんと理解してもらえるようにオーナー自らが丁寧に説明してみるのもひとつの手段です。
定期的に清掃や建物の修繕工事を行う
賃貸物件の定期的な清掃や修繕工事は、美観を保ったり劣化を防ぐために重要な取り組みです。
特に、日常生活においてなかなか見にいくことがない、排水口周りや屋上などは「気がついた時には劣化が進んでいる…」というケースがあるため、定期的にチェックすることをおすすめします。
例えば、雨が降った時に屋上から地上へ水を排水する役割がある排水口。その周りの落ち葉や土、ビニールなどのゴミは人の手でしか撤去できないため、定期的な清掃が必要となります。
また、ゴミが詰まりうまく排水が行われず、排水口周りに水が溜まってしまうと、排水口の部品にサビが生じやすくなるほか、屋上から地上へ水を排水する管や溝の劣化に繋がり、結果として、建物の劣化スピードを早めてしまいます。
ほかにも、建物に雑草が生えていたり外壁塗装の剥がれがある場合も、建物劣化のサイン。なるべく早めに信頼できる専門業者に相談することをおすすめします。
外壁塗装の剥がれは白鳳にお任せ!まずは無料相談を!
弊社「白鳳」は大規模修繕を強みとする建築工事及び塗装工事業者です。外壁塗装の剥がれ補修だけでなく、外壁全体の塗り替えやリフォーム、建材の張り替えもお任せください。
また、弊社は外壁・屋根塗装メンテナンスのほかにも、床や内装、タンク、配管、建具などの塗装も得意としています。
外壁塗装は、外部環境によってメンテナンスや補修が時々発生するため、長期的な付き合いができる優良業者に依頼することが、建物を長く安全に保つことにつながります。
白鳳へのご相談は無料ですので、ぜひお気軽にご連絡くださいませ。